2008-08-22

日亜化学請負問題:05年にも、労働局が指導 「派遣事業に該当」 /徳島

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 ◇元労働者、その後も実態申告

 LED製造大手の日亜化学工業(本社・阿南市)が「偽装請負」で徳島労働局から指導を受けた問題で、労働局が05年1月にも日亜に対し同様の指導 をしていたことが分かった。労働局に問題を申告した元請負労働者らは「日亜は指導後も違法行為を繰り返していた」と批判しており、同社で「偽装請負」が常 態化していた可能性もある。【岸川弘明、向畑泰司】

 徳島労働局は05年1月18日付の文書で、日亜が請負契約に基づき人材派遣会社4社に業務委託していた事業について、「請負事業とは判断しがた く、労働者派遣事業に該当する」とし、「偽装請負」を認定。日亜に対して、請負か派遣か事業形態の明確な区別など、改善措置を行うよう指導した。

 しかし、その後も労働組合員だった元請負労働者らが2度にわたり、日亜が労働者派遣法に違反した「偽装請負」を行っているとして、徳島労働局に申告書を提出していた。

 申告書によると、徳島市の人材派遣会社と雇用契約を結び、日亜工場で勤務していた元請負労働者らは、制限期間を超えて日亜社員の指揮命令下で働か されている実態は労働者派遣に当たるとして、06年10月に労働局に申告。この際は、県の仲介で日亜側から労働者を直接雇用する提案があったため、申告を 取り下げたという。

 だが実際は、組合員が働く職場は06年12月~07年6月に廃止されたうえ、採用試験でも受験した組合員全員が不採用になった。労働者らは07年7月に再度、「偽装請負」を労働局に申告した。

 05年1月の指導について、徳島労働局は「個別の案件なので答えられない」とするが、日亜化学工業は「事実があったので、適正化に向けた改善策を取った」と説明している。

毎日新聞 2008年8月22日 地方版


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