2008-08-25

「モノ作り」継承 町工場の闘い 東京・大田区

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モノづくり技術の継承 者不足に悩む町工場が、女性や未経験者に焦点を当てた採用活動に乗りだしている。日本屈指の中小企業の集積地である東京都大田区では、経済団体などが、未 経験者向けの工場見学会やモノづくり体験会を開催したり、区内の工場で働く女性技術者との座談会を企画している。新しい戦力の獲得を狙う町工場と、製造業 に興味のある女性や若者たちとの「出会いの場」を提供するのが狙いだ。

 「男の職場というイメージのあった町工場も、コンピューターや機械の発達で安全性が向上し、女性技術者が増えている」。7月25日、未経験者対象の工場見学会を企画した大田区産業振興協会の金子宏・産業人材育成支援コーディネーターはこうあいさつした。

  この日の見学先は、同協会から技術や経営に優れているとして「優工場」に認定さた2工場。精密部品加工などを手がける京浜精密製作所の横田信一郎社長は、 「モノづくりはサービス業に比べて習得に時間がかかるが、一度習得すれば楽しさもわかる上、定年に関係なく長く働くこともできる」と町工場で働く魅力を説 明した。

 部品工作の全加工から研削までの一貫生産を得意とする加藤研磨製作所の加藤義弘専務は、「昨年3人、今年4人の未経験者を採用しましたが、工場内での教育体制が整っており、ほとんどが1000分の1という超精密加工を仕上げられる」と強調した。

この日の工場見学は、23人の参加者のうち9人が女性だった。現在IT(情報技術)業界で働く女性が「実際に自分の手で何かをつくるという仕事にあ こがれを感じる」と話すなど、参加者のモノづくりへの関心の高さを示した。参加者たちは、研削の細かい技術について、技術者に積極的に質問していた。

 町工場の新しい担い手の獲得を後押しするイベントは今後も続く。

 東京商工会議所大田支部は12月上旬、実際に大田区の町工場でモノづくりに携わっている女性技術者を招き、女性限定で座談会を開く予定だ。参加は無料。問い合わせは同支部((電)03・3734・1621)。

  また、大田区産業振興協会は9月10日、都立城南職業能力開発センターでのモノづくり体験と、区内の町工場見学会を開催する。さらに、12月10日には、 区内の優秀企業10社を集め、プレ就職面談会を開き、女性や未経験者ら35歳未満の人を対象に、就職や転職のための企業訪問のアポイントをとる機会を提供 する。問い合わせは((電)03・3733・6476)まで。


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