2008-08-27

藤原朋美:求められるのは中国語だけじゃない

:::引用:::
求められるのは中国語だけじゃない
経験重視へと移る日本人人材市場


英創人材服務(上海)有限公司
インテリジェンス上海
藤原朋美

  年々増加する、「中国で成功を目指す」日本人。しかし、中国市場で戦う企業が本当に求めている日本人とは?近年の中国日本人人材市場に付いてインテリジェンス上海(英創人材服務(上海)有限公司)の藤原朋美さんに話を聞いた。

―日本人が中国で働くための基本的条件とは何でしょう?

  まずほとんどの企業で「中国語である程度のコミュニケーションが図れるレベル(目安としてはHSK6級)」を必須条件としています。中国語力が備わっていない場合は、応募可能な企業の選択肢も狭まってしまいます。

  しかし語学だけではありません。「社会経験、もしくは新卒の場合はビジネスマナー」も求められます。最近の傾向としては就業ビザ取得の規制もあり、同業経験や一定の社会経験があるほうがスムーズに就業ビザが取得ができます。

  また「精神的なタフさ」も必要です。中国での仕事はやはり文化や習慣の違いでストレスを感じることもあると思います。それを乗り越えられる精神力が必要になるでしょう。

―近年は日本人の給与も下がっているとの情報もあるようですが。

  求人傾向としては、日本採用扱いの求人案件が減少、特にシニアクラス案件については以前に比べ若干下がっている傾向にありますが、ここ3年位の間の求人企業を見ると、給与としてはそれ程下がっている印象は受けません。
日本人の営業職求人は常に増え続けていますが、求職者の数が追いついていないケースも。もちろんここでも営業経験があったり、一定のスキルのある人材に対しては「売り手市場」の状況も見受けられ、給与相場も比較的高くなります。

―求人の年齢層や希望職種などはどのような変化があったのでしょうか?

   近年目立って増えているのは「シニア」、俗にいう団塊の世代と呼ばれる人材が定年退職後、引き続き経験を活かして中国で働きたいというパターンです。豊 富な工場管理経験や、過去に中国での総経理経験のある人材が、経験を活かした仕事を希望しています。またそれ以外では数年前のように留学を終え「とにかく 中国で働きたい!」という留学生よりも、ある程度今後のキャリアプランを見据えて、業界・職種を厳選して活動している人材も多くみられます。

―逆に、最近の日系企業が求める人材とは?

  日本人の有利性を最も活かせるのは日本人相手の仕事、以前から最も多い求人職種は営業です。業界としては電子部品などのメーカーや物流関連が多いのですが、最近は日系や日本人向けサービス業の求人も増えています。

―しかし、最近の日系企業でも「現地化」というものが叫ばれています。このような動きは、日本人求人に影響があるのでしょうか?

   完全に現地化するために重要ポストを中国現地人に任せたいという企業がある一方、日本人駐在員を多く抱えていた企業からは「帰任になる駐在員の後任とし て、現地採用の日本人スタッフを採用したい」という相談もあります。つまり駐在員の後釜として、コストを抑え、かつ地理的知識にも語学にもすぐれ、日本を よく理解している現地採用の日本人を期待しているパターンです。

  また中国の日系企業が日本人を採用するのは「日本人採用のメリットが ある職種」であるからです。例えば営業職で日本人が求められるのは単なる語学力だけではなく、日本文化や慣習を理解しており、日系顧客との関係構築をしっ かり図れるといったこと。そういった経験や知識、教養といったものが、中国就職を有利に導いていくカギとなるのです。

インテリジェンス上海
英創人材服務(上海)有限公司 上海市呉江路31号東方衆〓(〓は品の口を「金」) 21階
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「中国で働きたい!」が叶う求人情報はURL:http:www.yingchuang.com

※このインタビュー記事は、現地の日本語情報誌『SUPERCiTY』による提供です。今の中国を知るための総合情報ポータルサイト URL:http://www.chinasupercity.com/

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