本格的な雪のシーズンを迎え、県や市町村がスキー場や温泉を観光資源としてPR、韓国や台湾からの観光客誘致に力を入れている。韓国からは教育関 係者の視察団が初めて県内を視察。寺田知事はソウル便存続に向け訪韓する。一方、横手市は台湾の旅行業者を招待し、熱烈なラブコールを送る。
◇韓国から「教育旅行」 小中学生に異文化体験
県は小学生らとの交流や異文化体験を目的に韓国からの「教育旅行」誘致に力を注いでいる。昨夏、試験的に行った大仙市での受け入れが大好評で、今 冬の誘致も決定。21日にソウル市内の小中学校の校長ら30人が、新たな候補地選びに初めて県内入りすることになった。教育旅行を弾みに、韓国からの観光 客増につなげたい考えだ。
大仙市は昨年7~8月、韓国から小中学生と引率者計157人を受け入れた。市内の4小中学校で、歓迎会や昼食会などを開いて交流。茶道、陶芸、もちつきなどの文化体験の機会も設けた。韓国側からは「学校での交流時間をもっと長くしてほしい」との声もあったという。
大仙市の受け入れが高く評価され、スキー体験の要望もあり、ソウル市内の小学生と引率者計59人が今月10~14日に大仙市の協和スキー場、 14~17日には由利本荘市の矢島スキー場を訪れることが決まった。スキー以外にも、着物の着付けやミニかまくら作りのほか、100円ショップでの買い物 というユニークな体験も盛り込まれた。
さらに、ソウル市内の小中学校の校長ら30人が新たな候補地を視察するため、21~24日に県内を訪問。男鹿市のなまはげ館、秋田市のねぶり流し館、由利本荘市の酒造会社、仙北市の温泉などを巡るほか、スキー場や中学校も見学する。
県観光課の担当者は「様々な方法で県内の魅力をPRし、観光客を誘致していきたい。教育旅行で秋田を訪れた小中学生が、また来たいと思ってもらえるように迎え入れたい」と将来の集客増に期待を寄せる。
◇台湾から冬の横手 旅行業者招きPR
横手のかまくらをはじめ、冬の魅力をアピールし、台湾から観光客を呼び込もうと、横手市は、7日から台湾の旅行業者ら7人を招待している。一行は11日まで滞在し、県南の観光スポットを見て回る。
7人は8日、市内の白鳥の飛来地や、まんが美術館を見学し、宿泊先の温泉旅館「さわらび」で、ミニかまくら作りを体験した。
台湾の旅行会社「山富旅行社」の呉(ご)信翰(しんはん)さんは「料理もおいしいし雪もきれい。でも、観光地としてはインパクト不足な面もある。『絶対にいきたい』と思える場所があるともっといいのでは」と話す。
9日は東成瀬村のジュネス栗駒スキー場で、スキーの未経験者が多かったため、そりを楽しんだ。10日には仙北市角館町の武家屋敷通りを訪れ、夜には横手市内のホテルで市や県の観光関係者らを集めて懇親しながら意見交換を行う。
県観光課によると、台湾は温暖で雪がほとんど降らないため、雪国への関心が高い。秋田空港へのチャーター便のほか、仙台、成田などの各空港への直行便を利用した周遊コースが人気で、県内への宿泊客は2002年の3876人から06年には1万147人に急増した。
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