2008-01-28

在留外国人 共生を柱に制度見直せ

:::引用:::
在留外国人が市民として安心して暮らせるよう期待したい。法務、総務両省が、外国人登録制度を廃止し、住民基本台帳と同じような在留管理制度を導入する方針を固めた。来年の通常国会に関連法案を提出するという。

 一九五二年に発足した現行の制度は日本に九十日以上滞在する外国人が対象で、市町村に個人単位で登録する。登録証明書を交付され、常に携帯することが義務付けられている。在留外国人の「管理」が目的である。

 新たな制度では、名前や顔写真などが入った「在留カード」を入国管理局が発行することになる。外国人は受け取ったカードを滞在先の自治体に示し、自治体はカードの情報などを基に世帯単位の住民台帳を整備する。

 これにより、世帯構成が把握しやすくなる。国民健康保険や児童手当の漏れを防ぐなど、より充実した行政サービスの提供につながりそうだ。

 外国人が多く住む自治体でつくる「外国人集住都市会議」が深刻に受け止めているのは、就学年齢に達しても学校に通っていない子どもたちの存在である。就学前ガイダンスを開こうにも、案内先が分かりにくいという。こうした事態も改善されるだろう。

 現行制度に抜けている転出届も義務化すべきだろう。行政による住居移動の把握が、自分たちの利益につながると理解できれば、抵抗も少ないはずだ。

 新制度には管理強化の側面もある。出入国管理は法務省、外国人登録は市町村と分かれている体制が一元化する。不法滞在者への登録証明書交付は防げよう。

 治安対策は大切だが、在留カードの携帯義務をどうするかはよく検討したい。プライバシーとの兼ね合いもある。

 入管難民法改正で日系三世までの在留資格が認められ、在留外国人の急増が続く。九〇年には約百万人だったのが、二〇〇五年に二百万人を超えた。政府が対応を迫られる背景でもある。

 今後も在留外国人は増え続けるに違いない。行政サービスをきちんと受けられる体制が必要だ。

 在日韓国・朝鮮人をはじめ特別永住者は台帳に登録するが、カードの対象外とする。歴史的な経緯からも必要な措置といえよう。

 戦後の混乱期から半世紀余り。国際化時代に見合った仕組みに変えるのは当然のことだ。多文化共生社会への第一歩にしたい。


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