「グッドウィル」→「佐川グローバルロジスティクス」→「通販会社」の二重派遣が摘発された報道があった。
佐川子会社が二重派遣 グッドウィル労働者 改善命令へ
http://www.asahi.com/life/update/0106/TKY200801060156.html
厚労省、グッドウィル全708支店に事業停止命令
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20080111-00000011-yom-soci
新聞の1面を飾った。派遣登録者は、グッドウィルに登録。佐川グローバルロジスティクスの仕事だと聞かされ派遣。現場では、通販会社の社員の指示を受けた。これが二重派遣の様相だ。
二重派遣は、責任の所在の不明確、中間マージンが多額になるなどから労働者派遣法で禁止されている。人身売買につながると、人道的でないという見方も強い。
なぜ、二重派遣が起きるのか。二重派遣はまさに氷山の一角の状態である。この点について少し整理していきたい。
まず、派遣会社としては、仕事を取ってくる営業と人を確保する人材募集の2つの要素から成り立つ。しかし、得意不得意・得手不得手があるように会社にも仕事が取りやすい会社と人を集めやすい会社があるのは自然の流れである。
ここで、人材派遣会社が2つに分かれる、両方とも十分に得られる会社は二重派遣にはならない。しかし、仕事はあるが人がいない、人を集められない会社と人は集められるが仕事が足りない会社があるのは当然であろう。
人材派遣以外のビジネスであれば、この2社は契約という手続きで、仕事と人をマッチングさせる流れとなる。しかし、人材派遣ということになればこれが許されないことになる。
就業のチャンス、ビジネスのチャンスがありながら活かせない状態になるのだ。そこで、いろいろと裏道を考え出す。二重派遣もそのひとつ。その他には、人材 派遣ではなく請負契約という形に見せることもあるだろう。先ほども言ったように、人の派遣でなければ許されるので、仕事自体を請け負うという形にするの だ。しかし、これでは、通販会社の指示命令を出すことができない。派遣会社で仕事のノウハウを持たなければならなくなる。だから、裏道なのだ。実際は人材 派遣だけれども、契約上は請負契約にしているケースも多いと聞く。
これを回避するには、仕事のある派遣会社が人のいる派遣会社に仕事自体を売ってしまうことが考えられる。また、同様に人のいる派遣会社が登録者を仕事のある派遣会社に紹介して再登録させる。
この方法が、法的に許されるか引っかかるかは正直不明。ただ、純粋に二重契約の形にはならないだろう。もちろん、譲る方は、損するわけで単純にはうまくいかないかもしれないが、きっとこの方法、もしくはこの応用で二重派遣を回避している会社は存在していると思う。
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