日本語センター(谷広海理事長)主催の第五十回全伯日本語教師合同研修 会が、八日から十一日までの四日間にわたって同センターで開催されている。その開講式が八日午前九時二十分から同所で行われ、サンパウロ、パラナ、ブラジ リア、ミナス、マット・グロッソ、南リオ・グランデなど各州の教師ら百五人が一同に会した。
研修会の内容は、初日(八日)が「ブラジルの日本語 教育の現状」などの基調講演をはじめ、「今までの日本語教育、これからの日本語教育」についてのパネル・ディスカッションを実施。二日目(九日)は「移民 学習」「日本就労者の日本語の教え方」などの実践発表、三日目(十日)はグループごとの分科会が行われる。最終日(十一日)は、前日の分科会の発表のほ か、全体の「まとめ」で締めくくられる。
谷理事長は開講式のあいさつで、JICAの各種研修が縮小・中止される方向にあることや、出稼ぎ者を対 象に日本語指導を行う「速成塾」研修問題について日本政府の免税措置が今年四月で切れることなどを説明。その上で、「今後、会員教師の方々にどういうこと をしていくのか考える必要がある」と述べ、センターの役割を改めて訴えていく考えを示した。
サンパウロ総領事館領事に続き、ブラジリア大使館分 室の小林正博室長が来賓のあいさつ。「ブラジルは日本にとって最も友好的な国」とし、研修制度縮小問題について日本語教師からの反対署名が数千人単位で日 本側に提出されていることを挙げた上で、「JICAとしてできる限りのお手伝いをし、(研修制度を)継続するよう働きかけていきたい」と述べた。 講師代 表の松原礼子氏は、五十年前の合同研修会が、当時の伯国日本語学校連合会が主催し、「伯国教職員講習会」という名称で実施されたことを振り返り、「今後は 教師それぞれが目的を持って、自分の課題に取り組む必要がある」と、同研修会継続の必要性を強調した。
(写真=合同研修会に参加している教師たち)
2008年1月11日付
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