2008-01-15

グッドウィル 経営姿勢に不信が募る

:::引用:::
「再発防止に取り組みたい」-。会社が出したコメントはむなしく聞こえるばかりだ。

 日雇い派遣大手のグッドウィル(GW)が二重派遣など違法な労働者派遣をくり返していたとして、厚生労働省から事業停止命令を受けた。

 同社は2005年6月、禁止されている建設業務への派遣で事業改善命令を受けている。にもかかわらず改善されなかった。どこまで反省したのか不信は募るばかりだ。

 昨年8月には、港湾業務へ派遣していた業界大手のフルキャストが事業停止命令を受けている。大手に対して相次いで事業停止命令が出る事態は異常であり、労働者を守る立場から日雇い派遣のあり方の見直しを急がなくてはならない。

 今回の処分理由は、04年10月から昨年6月まで、東京都内の埠頭(ふとう)に別の派遣先から二重派遣した。そこで、危険なため禁止されている港湾運送業務をさせていた。

 GWの労働者軽視の姿勢は明白であり、違法行為の期間の長さなどを考えると極めて悪質である。事業停止は全国に700余りある全事業所が対象で、期間は 4-2カ月と過去最も重い処分内容ではあるが、遅すぎたのではないか。その間、違法行為が積み重なっていった。行政の姿勢にも疑問が残る。

 当面、心配なのはGWの事業停止で仕事を失う人たちだ。相談態勢を整えるなど、不安が広がることを防がなくてはならない。

 GWの親会社グッドウィル・グループ(GWG)は04年に訪問介護のコムスンを完全子会社化し、06年に人材派遣・請負業のクリスタルを買収するなど積極的な買収戦略で急成長した。

 ところが、コムスンが勤務実態のないヘルパーを勤務していたことにするなど虚偽申請をしていたことが発覚。昨年6月には厚労省から処分を受け、介護事業を売却せざるを得なくなった。

 GWGは、規制緩和を逆手にとって悪質な行為を続けていたことになる。グループを率いる折口雅博会長個人にも重い責任がある。

 日雇い派遣は、派遣会社に登録する労働者が電話やメールで指示を受け、1日単位の契約で職場に派遣される働き方だ。1999年から原則自由化された。だ が、労働者に説明なく給与を天引きするなど、さまざまな問題が噴出。低収入のため、社会問題となっているワーキングプア(働く貧困層)の温床になってい る、との指摘もある。

 社会で弱い立場に置かれた人たちに規制緩和のしわ寄せが行く状況を放置しておくわけにはいかない。政治は早急に対策をとるべきだ。

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