ソニー、松下電器産業、NEC、キヤノン、富士通の日本を代表する電機メーカー5社が、文系学生の採用拡大を狙い、計3000人の学生を集めた大規模な 就職イベントを共同で開催する。ライバル同士の大手電機メーカーが5社も集まり、採用活動でスクラムを組むのは初めての試みという。
団塊の世代の大量退職に加え、労働人口の減少による人手不足時代の到来を控え、企業が採用を積極化するなか、金融機関や商社などの業種の人気が高い文系の学生に、ものづくりの楽しさや大切さなど製造業の魅力をアピールし、優秀な人材の獲得を目指す。
5社が共同で開くのは、「文系学生のための電機業界イベント」。31日に東京、2月6日に大阪で開催する。2009年春の卒業予定者を中心に、東京で約2000人、大阪で約1000人を集める。
各社の出展ブースには、人事担当ではなく、一般社員5人を配置。会社説明のほか、仕事の内容ややりがいなどについて、現場の視点と生の声で学生に伝える。
電機メーカー各社は、営業や事務職だけでなく、製品開発などの幅広い分野で柔軟な発想を持つ文系出身の社員の活躍を期待している。ただ、文系学生は、金 融機関やマスコミ、サービス業など相対的に待遇がよい業種を選ぶ傾向が依然として強い一方で、学生離れが進む理系では、他業種との争奪戦が激化している。
将来的な人手不足への懸念を背景に今後も学生の売り手市場が続くとみられており、ライバル企業同士が手を組むこうした取り組みが広がりそうだ。
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