2008-01-28

インドIT技術者

:::引用:::
まず、「インドの技術者と比べた日本人技術者の技術力・専門知識」という質問では、インド人技術者の大半が、日本人の技術力を「高い」もしくは「ほぼ同 じ」と回答している。「低い」という回答は1割にも満たないなど、日本人の技術力に対し、おおむね高い評価をしているようだ。

 技術を高く評価する一方で、賛否両論の結果が出ているのが「日本人技術者のビジネスコミュニケーション能力」だ。回答者の約3割が、それぞれ「高い」 「低い」と正反対の回答をしている。インド人技術者のコメントによれば、「日本人技術者はコミュニケーション能力に問題がある」(システム開発)、「イン ド人技術者の英語力は日本人技術者よりもはるかに優れている」(コンサルタント)というような回答が目立つ。

 一般にいわれるように、日本人技術者は全体的に英語が得意とはいえない。一方で「英語は得意」といわれているインド人技術者の英語も、日本人にとっては 早口でインドアクセントが強い。インドでの駐在経験があり、現在は日本でインドとのオフショア開発に携わる日本人技術者Sさんに、インド人技術者とのコ ミュニケーション・ギャップの経験をこう語る。 「同じインド人でも出身地方によって言葉が異なるので、インド人同士でもみんなヒンディーなまりの英語で話をしています。しかも早口なので、インドに赴任 して最初の3週間はインド人の英語がまったくわからず、慣れるまでは苦労しました」。

 また、要求定義・仕様書の扱いの違いから生まれるコミュニケーション・トラブルもある。インド人技術者にとって、要求定義・仕様書のもつ意味は大変重要 だ。提示された仕様書に基づき、工数、コスト、手順などを割り出し、仕事を進めるのが当然だからである。だが日本の場合は、あい昧な要求定義から始まり、 頻繁な仕様書の変更が当たり前になっていることが多く、当然トラブルを生む原因にもなる。相手の理解度など「顔色」を見ながら仕事を進めている日本人技術 者にとって、インド人技術者とのビジネスコミュニケーションは難易度が高い。「課題解決力・トラブル対応力」に関しても同様に、相互理解が必要といえよ う。

 インド人技術者の日本人技術者観で評価が高かったのは、中国、韓国同様、「技術・研究開発への情熱・意欲」「会社への貢献・仕事の責任感」である。「個人型」で仕事をするインド人技術者にとって、「チーム型」の日本人技術者は、組織への団結感、忠誠心が高く映るようだ。

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