2008-11-19

日本人と中国人との習慣のちがい-和食

:::引用:::
第3回 

  前回、会食について説明しましたが、今回は、特に和食(日本食)を食べる際の注意点を申し上げます。

(1) 中国における会食(中華料理)に比べると、和食は、中国人にとっては量が少ないと感じることがあるようです。しかし、これは和食が、大量のものを提供する というものではなく、少量でもおいしいものを出し、それを客が賞味しながらすべてを食べるということを想定しているからです。中国では出された食事を残す のがふつうですが、和食ではすべてを食べることが期待されています。残さないで食べることが、食事の主催者に対しての敬意を表することになります。ここ に、日本と中国の食文化、考え方の違いがあります。

(2) 和食の大きな特徴は、見た目を綺麗に盛りつけることがあります。是非、食べる前にその美しい盛りつけを鑑賞してください。

(3) また和食の重要な要素は季節感です。つまり、春夏秋冬のそれぞれの季節ならではの新鮮な食べ物を出すことが重要とされます。

(4) 和食の場合、冷たい食べ物が多く出される場合があります。お刺身、お寿司、おそばなどです。天ぷら、焼き魚もそれほど熱くない場合があります。中国人は暖 かい食べ物を好むので、冷たい食べ物は口に合わないかもしれません。その場合には、そのように日本側主催に言って、暖かい食べ物を多く出すように事前に配 慮を求めることは決して失礼なことではありません。

(5) 和食のレストランでは、畳の座敷で食べる場合がよくあります。その場合、靴を脱いで靴下のまま、座敷にあがることになります。

(6) 中国にある日本料理屋では、多くの店で食べ放題のメニューがありますが、日本にある料理店では、食べ放題のメニューがあるところは少ないと言えます。他 方、お酒を飲み放題のお店は結構多くあります。その場合でも、2時間以内にする必要があるなど、制約が課せられている場合がありますので、注意が必要で す。(執筆者:井出敬二・前在中国日本大使館広報文化センター所長 注:本稿の中で、意見にわたる部分は、筆者の個人的意見であり、筆者の所属する組織の 見解を代表するものではありません)

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