2008-11-28

第52回:「派遣制度」日本との違い

:::引用:::
今回からコラムを担当する原と申します。つたない文章で恐縮ですが、少しでも多くの中国の現状をお伝えできればと思っていますので、宜しくお願い致します。

 今回は、中国の人材派遣についてです。昨今、日本でも労働力不足が叫ばれていますが、中国も例外ではなく労働力が不足しています。単純に数が少ないという問題もありますが、それ以上に深刻なのが、条件に合った労働力を調達できないことにあります。

 特に、最近の工場では、ラインの自動化により単純作業の割合が減って、スキルや経験を必要とする募集が増え、産業全体で労働者の高度化の流れが進んでいます。

 また、この流れは社外採用のみならず、社内における配置移動にも少なからず影響を及ぼして、社内失業といった効率悪化の一因にもなっています。

 このような雇用のミスマッチ、生産体制の変化に対応する一つの方法として人材派遣があります。

 派遣元(派遣会社)が労働者と雇用契約を結び、派遣先へ派遣する形態は日本と変わりませんが、日本では通常、派遣元が給与を支払うところを、中国では雇用会社が支払うのが一般的のようです。

 さらに派遣元と労働者間で固定契約を結び、仕事がない場合でも派遣元は地元の人民政府が定める最低賃金を支払わなければならず、労働者が保護されています。

 日本でも派遣をめぐる問題が多々あり、法制度が朝令暮改な中国も例外ではありませんが、昨今の労働者不足解消の一手段になっているのも事実です。

 現在、中国においても多くの上場企業が派遣制度を活用しております。一度検討してみてはいかがでしょうか。


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