新経済対策の待遇改善施策に期待介護報酬引き上げ
政府・与党が10月30日に決定した新たな経済対策(生活対策)に、公明党が強く求めてきた介護従事者の待遇改善が盛り込まれた。
先の緊急総合対策でも「介護人材の確保および定着の促進、雇用管理の改善」として掲げられたが、より具体的に、2009年度の改定で介護報酬を3%引き上げることや、それに伴う介護保険料の急激な上昇を抑制することが明記された。
これにより、介護従事者の給与は一人月2万円程度のアップが見込まれるという。さらに詳細を詰め、介護従事者が誇りと自信をもって仕事ができ、また安心して生活ができる介護保険制度の確立につながる迅速な施策の実行を期待したい。
超高齢社会に突入したわが国では、介護サービスの需要が増大し、介護従事者数は介護保険制度がスタートした2000年の約55万人から06年には約117万人と約2倍に増加。14年には140万~160万人への増加が必要とされている。ますます高まる、介護サービスへのニーズに応えていくには、介護従事者の確保・定着・育成を図ることが不可欠だが、現実は確保すら難しい状況にある。
介護労働安定センターの06年度調査によると、事業所の6割超がホームヘルパーの不足を訴え、老人保健施設などで働く福祉施設介護員についても、45・2%が不足としている。
不足の主な要因は離職率の高さにあり、離職率の高さは待遇の悪さ、つまり報酬が低いことに起因しているといわれる。
例えば厚生労働省の07年調査では、福祉施設介護員(男性)の年収は、他産業のように伸びず、40代後半で約360万円と、製造業と比べ350万円も低い。これでは家族を養うのは難しく、介護業界で男性の“寿退社”が珍しくないといわれるのもうなずけよう。
介護事業は人が財産だ。いくら高い理念があっても、介護に携わる人材がいなければ介護保険制度は根幹から 崩れてしまう。このため公明党は、太田昭宏代表、浜四津敏子代表代行が衆参代表質問で介護報酬の引き上げを訴えるなど、介護従事者の待遇改善、社会的地位 の確立に全力で取り組んできた。
保険料の抑制措置も
新経済対策では、介護報酬の引き上げに伴い、介護保険料の負担が急に増えるのを抑えるための財政措置も講じられる。過去2回の改定で介護報酬が引き下げられたにもかかわらず、保険料は上昇し続けてきただけに、適切な対応といえよう。
ただ、介護事業にかかる負担増は今後、避けられないのも事実だ。安心の介護社会を築くには、それなりの保険料や税金を皆で負担する必要があることを広く国民に理解してもらうことも重要である。
そのためにも、今回の介護従事者の待遇改善を機に介護人材の定着・育成の大きな流れを築き、質の高い介護が提供できる体制づくりを急ぐ必要がある。
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