2008-11-14

中国人実習生に月6万円で長時間労働、社長を書類送検

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 長崎労働基準監督署は13日、外国人研修・技能実習制度を利用して来日した中国人7人に最低賃金や時間外手当を規定額以下しか支払わなかったとし て、長崎県西海市西彼町の青果卸売・加工業「エイビーエス」と同社の男性社長(65)を最低賃金法違反と労働基準法違反の疑いで長崎地検に書類送検した。

 発表によると、同社は、雇用していた研修・技能実習生7人に対し、2006年11月~07年10月、県最低賃金時間額(06年10月以降611 円、07年10月以降619円)に満たない月6万円(時間額300円相当)しか支払わなかったうえ、計約6400時間の時間外・休日労働に対する割増賃金 を規定の半分程度しか支給しなかった疑い。不払い額は計約600万円になるという。

 長崎労基署によると、今年2月、「長時間働いているが、給料が少ない」と匿名の情報提供があった。社長は調べに対し、「基本給として毎月6万円を 支払う契約を結び、中国人も納得していた」と話しているという。同社は読売新聞の取材に対し「社長が不在なのでわからない」と答えた。

 同制度は発展途上国の人材育成などを目的に企業・団体が外国人労働者を受け入れるもの。中国人7人については、西海市が第1次受け入れ先となり、エイビーエスとの橋渡し役をしていた。

 7人はすでに10月に帰国している。

 市農林振興課は「会社には法令順守に努めるよう指導しており、賃金不払いなどの報告はなかった」としている。

2008年11月14日 読売新聞)

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