九州・山口の中山間地域や漁業地域などで、外国人居住者数が増加傾向にあることが、九州経済調査協会のまとめでわかった。外国人研修生の受け入れが 増えていることが要因とみられる。2000年と05年の国勢調査を基に、九経調が九州・山口分の外国人居住者数の動向を分析した。
九州・山口の人口に占める外国人の割合は、05年は0・55%と全国平均の1・22%より低かった。しかし、00~05年の外国人増加率では、九州・山口は22・0%と、全国の18・7%を上回った。
外国人の比率は米軍基地が立地する山口県や沖縄県、留学生が多い福岡市や大分県別府市などで高い。しかし、増加率では鹿児島県枕崎市が12倍、宮崎県北郷町が10倍など、比較的規模の小さな市町村で、大幅な伸びを示すケースが目立った。
この背景には、外国人研修生が増えていることが挙げられる。枕崎市や長崎県松浦市などは漁業、北郷町や宮崎県国富町などは繊維・衣服製造業、福岡 県大木町はプラスチック加工など各地域には様々な産業がある。過疎化などで人手が不足しており、外国人研修生がこれを補う役割を果たしている。
九経調は「九州・山口でも徐々に受け入れる産業のすそ野が広がりつつある」と分析している。
(2008年9月3日 読売新聞)
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