米金融危機の影響がどこまで、そしていつまで広がるのか――。
合併観測も流れているモルガン・スタンレー・アジア会長のスティーブンS・ローチ元モルガン・スタンレー主席エコノミストは17日、米金融危機の影響で米国およびグローバルの景気循環において一段と下方修正が生じるとの見解を発表した。
米国景気の調整は従来の住宅を震源したものから、今後は米国消費を震源したものに変わると指摘した。過去数年間続いた米国の浪費により、アジアの新興国に膨大な利益がもたらされたが、今後は貿易・資本フローを通じてグローバル市場に甚大な影響をもたらすとみている。
また経済や金融市場のV字型回復は望めず、よくて長く引き伸ばしたU字型回復、悲観的にはL字型も覚悟しなければならないとみている。
銀行が貸出基準を強化するようなことがあれば、資本調達が減少して、さらに信用供与がひっ迫し、経済回復の足を引っ張り続けると言及している。
いわば日本経済がバランスシート調整や銀行の不良債権問題、デフレ・スパイラルなどの複合的危機に陥った1990年代後半から2000年代前半と酷似している格好だ。
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