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台湾巨能科学技術は今月、大連ハイテクパークに1.45億 US ドルを投資して LED チップ工場を建設することを発表した。稼働満載時に同工場は中国最大の LED チップ工場となる見通しである。
新たに建設される工場は主に LED 設計、チップ製造、パッケージングおよび関連応用モジュールの研究開発と生産を行い、LED 産業チェーンの形成が行われる。これらは第1期工事分として2年以内に4,500億 US ドルが投資される予定となっている。
また、LED チップ生産ラインは赤、黄、青、緑、白の各ラインが導入される。第1期工事の完成後2年の後に第2期、第3期の投資が行われ、全て完成の暁には月産生産量は20億個に達する見通しだ。
● 世界的な経済落ち込みの中、中国ビジネス環境の優位性がより顕著となる
昨年末、IMF は2009年の経済成長予測を再度見直し、2008年10月に発表した3%成長から0.8%減の2.2%に下方修正した。また、世界銀行のレポートによれば2009年の GDP 成長率予測は僅か0.9%で2008年の2.5%から大幅な下落となる。
このように2009年の世界経済成長率は落ち込みが必須の状況となっているが、一方で中国は2009年の経済成長率8%達成に向けて国を挙げて各種対策を 矢継ぎ早に打ち出している。こうした国家を挙げてのサポートによって多くの企業が今回の金融危機を乗り越えることに繋がり、また、産業発展を支える支柱と なるだろう。
LED 産業を見ても、こうした厳しい経済環境の最中に成長産業である LED への中国投資あるいは工場建設を行うことは、政府の優遇政策の獲得あるいはサポート面を考慮しても適切な選択といえるであろう。
これまでに GSR Ventures が北京太時芯光科技の LED プロジェクトに3,000万 US ドルを投資、KONKA グループも LED 川上産業に進出して LED 産業チェーン統合を進め、OSRAM、Philips、科鋭などが中国での LED ビジネス基盤の布陣固めを進めている。
そして先日発表となった台湾巨能科技による1億4,500万 US ドルの投資は、まさに中国経済の安定した成長力と極めて強いリスク耐性を見越してのものといえる。
● 台湾 LED 産業が中国 LED 産業の発展を加速する
台湾地区における LED 産業は川上から川下まで産業全体をカバーしており世界的にも重要な位置を占めている。こうした台湾企業による中国進出が今後の中国 LED 産業発展に重要な推進役となっていくと予想される。
2008年以来、台湾 LED 企業による中国進出熱が高まり始めており、すでに一部の企業は投資の対象を台湾から中国に移し始めている。また、2008年9月に発生した金融危機以降、 こうした流れはより強まり、中国語圏にある企業とそれ以外の企業との大きな差ともなっている。加えて昨年11月には「三通」 の歴史的な達成によって中国と台湾間での直接往来が可能となったこと、また、台湾政府による投資政策の制限解除が進んでいることが台湾企業による中国投資 を大きく拡大させ始めている。今回の金融危機は中国 LED 産業の急速な拡大と、台湾 LED 産業の中国進出を促進する触媒ともいえるだろう。
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2009-01-16
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