2009-01-26

秋葉原 ボランティア 英語で案内 学生が企画「外国人に優しい街に」

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 「アキバを外国人に優しい街に」-。国内有数の観光スポットである東京・秋葉原で外国人観光客が言葉で困らないよう にしようと、学生グループがボランティアを募り、英語で案内してもらうキャンペーンを始めた。学生グループは「秋葉原無差別殺傷事件の影響で重苦しくなっ ていた街の雰囲気も変えたい」と一石二鳥を見据える。

 キャンペーンは「Akihabara Bridge Campaign」(通称ABC)。校舎が秋葉原にあるデジタルハリウッド大学(千代田区)の学生デザイナーチーム「ぴゅーりふぁいず」が主体となって実施している。

 英会話ができる店舗従業員らに、「ABC」とデザインされたシンボルバッジを身に着けてもらうよう依頼。参加者は日本語が話せない外国人に店舗や商品の説明、道案内などを行う。参加店舗の店頭にはキャンペーンの内容を説明したポスターを張るなどして、周知も図っている。ぴゅーりふぁいずリーダーの同大2年、森治樹さん(20)によると、キャンペーンの発案はあるアンケートがきっかけだった。大学の授業の一環で秋葉 原のイメージに関する街頭アンケートをした際、外国人観光客から「もっと英語が使える街になったら便利」との声が数件寄せられたという。森さんは「英語 マップだけでなく、直接コミュニケーションをとることで街全体が温かく迎えられるようになれば」と話す。

 キャンペーンは昨年12月12日 から始まり、家電量販店からメイド喫茶まで17店舗が参加。バッジ約100個を配布済みという。キャンペーンに参加している電化製品量販店のラオックス (本社・千代田区)は「外国人客が多いため、もともと英語を話せる従業員は多くいたが、バッジを着けることで一目で見分けがつくようになった」と効果を説 明する。

 秋葉原を訪れる外国人観光客は、説明が難しい特定の品物を求めるケースも多く、キャンペーンが手助けになる。さっそく外国人向けの秋葉原情報サイトには、外国人観光客から「とても便利な取り組み」と英語でメッセージが寄せられるなど評価は上々だ。学生たち自身も、英語が話せるメンバーは秋葉原ではバッジを着けて行動している。個人での参加も募っており、大阪在住の男性から参加希望の連絡が届くなど、キャンペーンのすそ野は広がりをみせている。

 秋葉原駅前商店街振興組合の戸上軍治事務局長は「無差別殺傷事件の影響が残っている上に、不況と円高が重なって外国人の客足が少なからず減っている。そういうときに学生が頑張ってくれるのはうれしいこと」と歓迎している。


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