2009-01-23

積極採用へ動き活発

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急激な景気の冷え込みで、県内でも雇用情勢が悪化している中、慢性的な人手不足に悩む医療・福祉や農業、事業の拡大を目指す一部の企業で、失業者や 就職難の学生らを積極的に採用しようとする動きが活発化している。企業は「優秀な人材を集める好機」と採用に意欲をみせ、派遣労働者らの求人対策に躍起の 四国経済産業局などは「雇用の受け皿に」と、採用情報をホームページ(HP)で公開するなど支援を拡大している。

 今春までに、正社員、パートの各4人の採用を予定している観音寺市の農業法人「さぬき新栄」は、県内のほか、東京、大阪で就職希望者を募集した が、説明を受ける人は少なかった。だが、昨年11月以降、農林水産省のHPを見た農業を学ぶ大学生ら7人が面接を受けており、原信幸社長は「イメージで敬 遠されてきただけに驚いている。意欲のある人材をじっくりと選びたい」と歓迎する。

 琴平町の岩佐病院は今月初旬、県の就職情報サイトに求人情報を登録。介護職員ら4人の採用を予定しており、森修一事務長は「短期での退職者も多く、長く勤めてほしい」と話す。

 香川、徳島両県でコンビニエンスストア135店を展開するサンクスアンドアソシエイツ東四国(高松市)は、店舗網の拡大に伴いスーパーバイザー候補を募集。同社総務部は「人材の質が落ちるわけではない。中途採用も多く、失業などで苦労した人も大歓迎する」としている。

 一方、四国4県の製造業など企業の採用予定を調査している四国経済産業局は、県内3社を含む4県10社の採用情報をHPで公開。「知名度不足で人手不足に悩む企業は多い。良い人材を確保し、力を付けてほしい」と呼びかける。

 香川労働局などが、27日に高松市のサンメッセ香川で開く就職面接会には、102社が参加した一昨年を上回る118社が718人を求人。医療・福 祉分野は1社から13社に急増しており、職業安定課の井上善裕・地方労働市場情報官は「人材に苦労してきた企業ほど期待感が高まっている。雇用情勢は厳し くなることが確実だが、少しでもミスマッチの解消につながれば」としている。


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