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― Nguyen Phu Binh駐日ベトナム大使インタビュー ―
日本の海外からの熟練労働者受け入れに関し、ベトナム人の可能性についてNguyen Phu Binh大使に話を聞いた。
Q: 世界的な景気悪化のなかで日本の労働市場はどうなっていますか?
A: 日本では多くのベトナム人が働き、勤勉さ、忍耐強さ、慣れの速さが高評価されています。東南アジア諸国の中で、ベトナム文化は日本のそれに最も近く、労働輸出市場を広げる大きなチャンスになっています。
2007年と2008年に日本へ派遣されたベトナム人労働者は年間約6,000人、これまでの合計は3万人を超えますが、この数は潜在性から見 て非常に少なく、順調にいけば、今後数年で年間約1万人を派遣できるようになるでしょう。しかし具体的な統計はまだ出ていませんが、景気悪化の影響から日 本にいる多くのベトナム人労働者が職を失っています。
Q: ベトナム人労働者の日本での逃亡を防ぐには?
A: 政府が2005年に外国で働くベトナム人労働者の管理に関する政令141/2005/ND-CP号を公布して以来、労働傷病兵社会福祉省は 派遣前教育の質向上や研修生の管理強化対策を数多く実施、逃亡率は前年の30%から2%に減少しました。率は依然として高いものですが、全体的に大きな改 善が見られます。日本は2009年に労働契約期間の5年への延長を検討しており、これも逃亡率の減少につながるでしょう。
しかし日本へ派遣されるベトナム人労働者は、規律意識、専門技術・外国語力の低さなど依然として問題が残っています。規定では、3年契約のうち 最初の1年は技術訓練のため給料は約700ドル、残り2年は1,200~1,500ドルとなっている場合もあり、多くの労働者は給料に満足していません。 派遣されたばかりの多くの労働者が、先に派遣された人より給料が低いことを知り、同じ仕事をしているのになぜなのか、と疑問に思うのです。これらはベトナ ム人労働者が克服しなければならない点です。
Q: 今後日本へ派遣するのはどの分野の労働者ですか?
A: 経済連携協定が結ばれ、看護や介護の分野で協力を強化できるようになりました。これらの職に関して、ベトナムでは国家資格が定められていませんので、日本に協力を求めます。
Q: 日本への派遣準備を進める労働者やベトナムの労働者派遣企業に対しては?
A: 日本は今後派遣を拡大していける可能性がありますが、派遣前教育については改善する必要があります。非常に重要な日本語教育も日本の支援を 受けられるでしょう。特に、労働輸出は個人の人生設計だけでなく、国の大きな戦略の一つであるという意識を持たせるよう教育することで、労働者が一様に意 識を持ち民族性を発揮できると思います。
労働輸出の成功は、労働者の収入増、生活向上だけでなく、外国直接投資の誘致にもつながります。さらに、日本でしっかりと仕事をする方法を学 べ、契約が終了し帰国しても、良質の人材として国の発展に貢献できます。現在ベトナムで投資を進めている企業に人材を供給することもできるでしょう。
景気悪化により日本で働く外国人労働者が職を失っている理由の一つは、彼らが日本語を知らないところにあります。そのため外国語と技術訓練は必 要です。日本のような大きな労働市場への労働輸出には周到な準備が求められます。それにより、失業に代表される不況による被害を避けられるのです。
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2009-02-04
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