2009-01-05

カルピス、ベトナムに工場建設検討 1~2年以内に

:::引用:::

 カルピスがベトナムで清涼飲料工場を建設する方向で検討に入ったことが3日、分かった。親会社である味の素が、南部 のドンナイ省に持つ調味料工場の遊休地を利用する案が有力で、着工は1~2年以内とみられる。投資額や生産品目など詳細については、今後詰めていく。海外 飲料事業の売り上げはインドネシアとタイで約9割を占めており、ベトナムを第3の柱として位置づけ市場開拓を進める。経済成長が見込める同国市場に、日本 の飲料メーカー各社は熱い視線を注いでいる。

 カルピスは、タイの工場で生産した缶コーヒー「バーディ」を2007年7月から、南部のホー チミン市を中心に試行販売している。計画ではまず、同市周辺にバーディの試行販売地域を拡大する一方、首都ハノイ市などで市場調査を行い飲料「カルピス ウォーター」の投入も検討していく。一定程度の販売規模が見込めるようになった段階で、工場建設に乗り出す考えだ。

 近く、味の素と一連の計画について協議に入り、工場建設の候補地も絞り込む。飲料製品の販売については、味の素が現地でうまみ調味料を生産販売しており、カルピスはその販路を活用する方針。海外での生産拠点はインドネシア、タイ、台湾に次いで4カ所目となる。

 カルピスは11年3月期の海外飲料事業の売上高を、08年3月期比約50%増の110億円超に引き上げる計画。ベトナムでの事業拡大で海外事業の基盤をより強固にする。

  ベトナムは07年の経済成長率が8・5%に上り、国民の平均年齢は26・9歳と若年人口が多く、飲料市場拡大の余地が大きい。日本の他の飲料メーカーは、 ヤクルト本社が昨年4月に仏食品大手のダノンと合弁で生産を開始したほか、キリンビバレッジも今年7月をめどに生産拠点を設置し、ミルク系飲料の生産販売 を始める。

 昨年の日本の飲料市場は、景気後退による消費不振の影響でマイナスに転じる見通し。国内飲料メーカー各社は、アジアを中心とした海外市場に活路を求めようとしている。


●●コメント●●

0 件のコメント: