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教員養成課程スタート
静岡文化芸術大(浜松市中区中央)は今年度、同大文化政策学部などの学生を対象に日系外国人らに日本語を教える教員を養成する新しい課程を設けた。外国人の多い同市で、ボランティアなどとして外国人やその子どもに日本語を教え、経済的な自立に導く人材を育成するのが狙いだ。
同市には2009年3月末現在、3万2536人の外国人が住む。日系のブラジル人やペルー人など定住型の外国人が多い。
一方、急速な景気の悪化で、日本語の理解が不十分な外国人は職を失いやすく、再就職が難しくなっている。日本語がわかるかどうかが、外国人の収入や暮らしの安定に直接結びついている。
日本語教員養成課程では、日本語の語彙(ごい)やイントネーション、教え方だけではなく、日本語を学ぼうとする外国人がいる社会的背景も理解してもらおうと、多文化共生論や国際労働力移動論を必修とした。外国人の働く企業に出向き、実際に日本語を教える授業も検討している。
卒業までに必修の14科目28単位を含め、34単位以上を取得し、かつ平均点が75点以上であれば、同課程の修了証を得られる。外国人向けの日本語教員には法に基づく免許制度はないが、日本語教員の資質があるとみなされる。
13日には同課程の受講希望者を対象に説明会が開かれ、学生約40人が参加した。浜松市北区細江町、同大国際文化学科1年の野本美佳さん(18)は「小学生のとき、クラスに外国人の友達がいて、日本語を教えることの大切さを感じていた。将来、外国人のいる地元企業で働くときに役立てたい」と話した。
担当の池上重弘教授は「卒業後に地域でボランティアとして活躍したり、学生が親になったときに我が子と同じ学校に通う外国人の児童や生徒を手助けしたりできる人を育てたい」と話している。
(2009年4月19日 読売新聞)
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