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外国から来た労働者を最大3年間、日本の工場で受け入れる国の制度があります。
1年目は研修期間として食費や生活費を、2年目以降は賃金も支払われる制度です。
福岡県内で働く外国人研修生と、受け入れた自動車部品メーカーを取材しました。
満開のサクラの下、およそ20人が花見を楽しんでいます。
このうち5人が中国人男性、5人がフィリピン人女性です。
10人の外国人は、福岡県直方市で自動車部品などを製造するパイテック大塚とその関連会社で働いています。
3人の中国人は、まもなく3年間の研修・実習期間を終えて帰国する予定です。
10人の担当は、自動車やオートバイのエンジンに使われる燃料パイプなどの製造です。
金属のパイプを曲げるこの加工作業、「熟練工」にも引けをとらない手際の良さです。
中国人男性が担当しているのは、「ロー付け」と呼ばれる溶接、とにかく暑い作業で日本人の多くは敬遠しがちだと言います。
大塚さんは、関連会社も含めた2つの会社で8年前から、これまでに19人の外国人を受け入れています。
忘年会や夏の花火大会花見など、従業員全員が参加するイベントを積極的に開いて国籍に関わらず、わけ隔てなく接してきました。
入国管理局によると、世界不況の影響で企業の業績が悪化し、去年10月からの4か月で、全国で1,000人を超える研修生と実習生が3年の期間を満了することなく帰国しています。
事実上の途中解雇です。
大塚さんの会社も、自動車部品の受注が激減し工場の稼働を休止する日もありますが、そんな中でも定期的に日本語教室を開くなど、外国人従業員に対する待遇は良くなりこそすれ悪くなる事はありません。
この日は給料日、従業員に給料を渡すのは総務担当の妻・由美さんです。
少しでも良い思い出を残してもらいながら帰国してもらう、そんな思いで従業員と接しているにもかかわらず、事情が分からない人から心無い言葉をかけられた事もあるといいます。
仕事が終わった中国人従業員は、自転車でおよそ15分の寮に帰ります。
3人は来日してまもなく3年、男所帯ですが夕食の支度も手馴れたものです。
30分もすると、本場の中華料理6品が完成しました。
大塚社長もご馳走になります。
およそ3か月後に帰国を控えている3人、社長と食卓を囲むと思い出話と感謝の言葉が口をつきます。
製造業に限らず、研修生という名の外国人労働力とそれを、しっかりと受け止めている企業が日本の様々な現場を支えています。
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