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溶接関連企業による外国人溶接士の育成が本格化しつつある。中国などのアジア地域で事業が拡大していることから、現地法人溶接士の技能を高め、需要増に対応していくことがねらいだ。
機工大手の山九は、昨年秋に第1回目となるグローバル溶接競技大会を開催した。国内では20回以上開催した歴史を持つ競技会だが、今回は海外現法から 10人強の溶接士を日本に集め、競技会に参加させた。最も難易度の高いクラスでタイ現法の溶接士が3位に入るなど、海外グループでも溶接技能が着実に向上 していることを示す結果となった。
同社が国内限定の競技会をグローバル大会に改組したのは、海外事業が順調に拡大しグループ内でも年々海外の比重が高まっているため。国内の溶接士の技能に間近にふれることで、海外グループの技能レベルをアップしたい狙いもあった。
建機大手の日立建機も、現地工場のある中国安徽省合肥市に、溶接技術などを教える日立建機中国技術養成校を現地専門学校と共同で立ち上げた。地元に密着して優秀な人材を確保することが狙いで、成績優秀者は現地法人の日立建機中国が採用する予定だ。
養成校は3年制で、現地専門校1年生から優秀な生徒を選抜し、2年生として受け入れる。2年生は安全・基礎教育や品質・図面、組立の現場実習を行い、3年生になると品質管理、溶接技能教育も加わる。本採用前の2年間を、生徒としてじっくり観察できる点も利点だ。
各社が外国人溶接士の育成に本腰を入れつつあるのは、海外におけるビジネスが着実に拡大していることが背景にある。現在は世界的な金融危機で出鼻をくじかれた格好になっているが、中長期的にみればアジアやBRICsを中心にすそ野が広がっていく可能性が高い。
溶接界でも持続的成長を維持していくには、外国人溶接士の育成なしにはもはや成り立たない状況にある
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