2008-07-02

<モンゴル暴動>首都に非常事態宣言 4人死亡400人負傷

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【北京・浦松丈二】6月29日投票のモンゴル国民大会議(国会)総選挙をめぐる野党支持者の暴動で、エンフバヤル大統領は2日午前0時(日本時間同1時) からウランバートルに4日間の非常事態を宣言した。野党支持者と治安部隊との衝突でデモの参加者4人が死亡、400人近くが負傷した。暴動から一夜明けた 2日朝も与党・人民革命党本部がある中心部には治安部隊が配置され、緊張が続いている。

 日本大使館などによると、フジテレビ通信員として現場で取材していた二本木忍さん(39)が投石で頭蓋骨(ずがいこつ)骨折の重傷を負った。二本木さんは2日朝、手術のため飛行機で日本に向かった。

 非常事態宣言を受け、政府系のモンゴル国営テレビ以外の民間放送局は放送停止になった。市民の夜間外出も禁止された。大統領は1日夜、テレビを通じ、開 票に不正があれば厳正に対処すると国民に自制を促し、さらに「暴動が長引くようなら強硬手段に訴える」と述べ、武力鎮圧の方針を表明した。

 大統領は一方、人民革命党党首のバヤル首相ら主要閣僚と善後策を話し合ったほか、民主党幹部と混乱収拾策の協議に入った。

 総選挙の事前予想では民主党の優勢が伝えられたが、1日までの暫定開票で人民革命党(改選前議席39)が46議席と民主党(同23)の27議席を大きく引き離し、バヤル首相が勝利宣言を行った。これに、開票の不正を疑う民主党支持者が強く反発し、抗議行動が拡大した。

 モンゴルでは4年前の総選挙でも選挙違反が問題になり、一部の選挙区で投票のやり直しが行われるなどの混乱が生じた。今回は総選挙をめぐる抗議行動としては過去最大規模となり、地元テレビは選挙のやり直しが行われる可能性も出てきたと報じている。
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