2008-07-28

アジア通貨動向(7日)=小動き、バーナンキFRB議長やG8首脳の発言を待つ展開

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[シンガポール 7日 ロイター] 7日午前のアジア通貨は総じて小動き。バーナンキ米連邦準備理事会(FRB)議長が今週に予定されている講演や 議会証言で金融政策に関して何らかの方向性を示唆する可能性や、主要国首脳会議(北海道洞爺湖サミット)に参加する主要8カ国(G8)の首脳によるコメン トなどを待つ展開となっている。

 シンガポールドルは1米ドル=1.3615─1.3626シンガポールドルのレンジ内での取引となっており、前週末4日終盤の同1.3607シンガポールドルからほぼ変わらずの水準。

 在シンガポールのトレーダーは「シンガポールドルはきょうは大きな動きをみせないだろう。市場は静かで、主要国首脳会議の開催を待っている」と述べた。

 主要国首脳会議で、各国首脳らが、軟調な米ドル相場について何らかの強いメッセージを送るのかどうか、注目が集まっている。

 また今週は、バーナンキFRB議長が8日に米連邦預金保険公社(FDIC)の会合で講演し、10日には金融市場規制に関して下院金融委員会で証言するなど、複数のFRB当局者が発言する予定。

 マレーシアリンギは1米ドル=3.2630─3.2675リンギの間で小動き。フィリピンペソは1米ドル=45.37─45.53ペソで推移している。

 マニラのあるトレーダーは「ペソに対してドルが上昇するという見方が依然として大勢だ。投資家は恐らく、ドル買いの水準を見極めようとしていると思われる」と述べた。

 オフショア・ノンデリバラブル・フォワード(NDF)市場では、6カ月物のドル/ペソNDFが47.63ペソと、今後半年間のペソの予想下落率が5%近いことを示している。

 韓国ウォンは1米ドル=1036.2ウォンまで上昇。韓国当局がウォン支援とインフレ抑制のため積極的なドル売り介入を行う意向を示したことを受け、前週末4日の国内市場終値1050.4ウォンから1.4%近く上昇している。

 ここ数週間にわたり、韓国、インド、タイ、フィリピンの当局が自国通貨を支援するためドル売り介入を行っているが、アナリストはこうした介入の有 効性に疑問を表明しており、モルガン・スタンレーの通貨ストラテジストは、短期的にはある程度の効果があるかもしれないが、長期的に見た場合、中銀はファ ンダメンタルズに永遠に抵抗することはできないと指摘した。

 アナリストはまた、韓国ウォン、インドルピー、フィリピンペソ、ベトナムドンは原油価格上昇に特に影響を受けやすいと指摘した。

 アジア諸国の多くではインフレが数年ぶりの水準に加速しており、投資家はこうした懸念を背景にアジアの株式や債券の売りに動いている。


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