2008-07-08

大けがをした外国人実習生、安全確保義務違反で会社を提訴

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外国人技能実習生として県内の建設現場で働いていて大けがをした中国人男性(34)が、受け入れ先の北信地方と富山県内の2社を相手に2900万円余の損害賠償を求めて長野地裁に提訴していたことが4日、分かった。

 外国人研修生問題弁護士連絡会の指宿(いぶすき)昭一会長によると、全国的には「出稼ぎ」目的の外国人労働者と、低賃金の労働力を確保したい中小企業と の間で賃金支払いなどを巡る訴訟が頻発しているが、けがの補償を会社に求めて訴訟に至った例は聞いたことがないという。市民団体「外国人研修生問題ネット ワーク・長野」によると、研修生らによる提訴は県内で初めてという。

 訴状などによると、男性は2006年3月、外国人研修・技能実習制度で来日し、富山県内の建設会社に研修生として入った。翌年8月、元請けの北信地方の 建設関連会社が販売している住宅建設現場でれんがを切る作業中、破片が目に入って切断機の操作を誤り、左手親指を切って後遺症がある。

 男性は今年3月、長野労働基準監督署に障害補償給付の支給を求め、一時金など160万円余を受けている。

 原告側は「常時、監督する者もなく、安全メガネも支給されていなかった。被告は安全性を確保し、原告の身体に危険が及ぶことのないよう注意する義務を 怠った」と主張。これに対し、北信地方の会社の社長は「定期的に監督者が見回っていたし、安全メガネも支給していたが原告が装着しなかった。責任は果たし ていたと考えている」と話している。
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