自民党の議員連盟が人口の10%程度の移民受け入れを提言するなど、移民労働者の受容が議論される中、外国籍労働者の子どもが不就学になるケースが目立っている。国や自治体は実態の把握もできないのが実情で、教育態勢の整備が急務だ。
▽困難な実態把握
市町村としては最多の約二万人のブラジル人が暮らす浜松市は二〇〇二年度から同市に外国人登録を置く子どもの就学状況を調査。七校の南米系学校と公立小中学校への通学を把握できないのは〇二年度の三百三十人から、〇七年度に五百六十四人に増えた。
市教育委員会は不就学が分かれば、家庭訪問するなどして就学を促しているが「子どもを働かせたいなど家族の意向があれば、強制はできない」とし、文部科学省は「転居や帰国の際、届けを出さない家族もおり、実態の把握は難しい」と苦慮している。
▽学費は月4万円
ブラジル人学校では全国で初めて各種学校として認可された岐阜県大垣市の「HIRO学園」は親の面談を経て、帰国予定の子どもを中心に受け入れている。学費は初等科(小学校)で月約四万円。カリキュラムは本国に準じ、ポルトガル語で授業する。
しかし、雇用が不安定なブラジル人家計にとっては「学費はかなりの負担になっている」(地元の経済研究所)という。
▽公教育の変革を
「日本語を知らずに来日し、日本の学校になじめず、学費の高いブラジル人学校に通っている子もいる」。ブラジルのアンドレ・アマード駐日大使は五月、愛知県を訪れ、
愛知県は都道府県としては最多の約七万六千人のブラジル人が暮らし、ブラジル人学校は十八校ある。だが、公立の小中学校に通う子どももおり、県の調査でその内約二千五百人が日本語の理解不足と判定された。
県は本年度からポルトガル語に堪能な日本人教師五人を採用し、小中学校に配置したが「とても十分な数ではない」(県教育委員会)。
日系外国人の教育問題に詳しい浜松学院大の
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