[ハノイ 11日 ロイター] ベトナムの通貨ドンの公式レートが11日、対米ドルで2%下落し、過去最安値をつけた。インフレ率が25%以上に達し、私設市場でドル買いが急増するなか、アナリストらは、事実上のドン切り下げとみている。
ベトナム中央銀行は10日、11日の公式中心レートを10日の16139ドルを1.96%下回る1米ドル=16461ドンに設定すると発表した。
同中銀は通常、中心レートの設定を当日行っているが、10日に異例の措置を取り、1日早く発表した。
ベトナム政府は先週、ドン切り下げを計画していないと表明したばかりだが、アナリストらはドンの公式中心レートの引き下げは事実上のドン切り下げとみている。
スポットのドン相場はインターバンク市場で、1米ドル=16624/16626ドンと、中心レートの上下1%に設定されているドンの対ドル相場の1日の許容変動幅の下限を圧迫している。
ドンは、3月25日にインターバンク市場で、年初来高値となる1米ドル=15815ドンをつけて以降、4.9%下落している。
一方私設市場やオフショアのフォワード市場では、ベトナム当局のインフレ対応策の遅れを反映し、ドン相場は公式レートを大幅に下回る水準で取引さ れている。JPモルガンによれば、10日終盤の段階で、18000ドン付近を付けており、11日の公式レートを8%近く下回る水準だったという。
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