2008-06-23

ベトナム経済の変調と金融市場の混乱

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ベトナムは近年、中国やインドと並ぶ高成長国として注目を集めてきた。しかし、2008年に入り、インフレが高進、貿易赤字が過去最高を記録するなど、実体経済に変調が生じている。足元で最も大きな変調が生じているのは金融市場である。

 2007年に史上最高値を記録した株価は、5月上旬から6月中旬にかけて25営業日連続で下落、足元はピーク時の約3割の水準にとどまっている。為替市 場ではドンが対ドルで史上最安値を更新している。中央銀行は輸出競争力を維持するために、年率1%程度のドン安へ誘導してきたが、2007年終盤、インフ レを抑制する目的でドン高誘導へ転換した。

 しかし、2008年3月下旬に成長率鈍化、物価上昇、貿易赤字の 拡大傾向が鮮明になると、ベトナム経済の先行きに対する悲観論が台頭、ドンの先安感が強まり下落に転じた。その後も、インフレが一段と加速したことからド ン安圧力は一段と高まり、6月4日、市場レートは1ドル=1万8000ドン台の過去最安値を更新した。6月10日、ドン安圧力の高まりを受け、中銀はコア レートの2%切り下げに踏み切った。


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