企業が今年の就活学生をどう見たか。当社が5月に調査した「採用動向調査」によると、今年の学生に対して「質に満足」という評価は44.4%(昨年40.2%)。昨年に比べて上昇したものの半数以上の企業は、相変わらず学生の質には満足していない。
この「採用満足度の低下に繋がる学生への不満」とはどのような理由によるものだろうか。同調査は、不満要因について「コミュニケーション能力不足」「自己 理解不足」などを指摘しているが、ここ数年、「競争心が薄い」「一般常識がない」という項目がじわじわと増加しているのが気になる。大学が懸命に取り組ん でいるキャリア教育の成果が出ていないといえよう。
さらに企業から学生への感想を聞いてみると、「何回接触しても本音を見せない」「受け 身の姿勢でおとなしい」「大手中心の就活にこだわる」「第1志望を持たない」などの不満が多い。採用したい学生と採用したくない学生との差が広がり、中間 層がいないというデバイド化(市場の二極分化)現象が08年卒採用の流れを引き継ぐ形で拡大したのである。
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■文化放送キャリアパートナーズ 就職情報研究所 人材こそ資本であるという理念に基づき、人材の目利きになるための情報を集積・分析・提供し将来を予測することを目的に2001年に設立。企業、学生を対 象とした新卒採用戦線総括のほか、02年から毎年発表している就職ブランドランキングは数多くのメディアから注目を集めている。
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