産経新聞グループが運営するインターネットサイト「イザ!」などに、1週間近くにわたり中国から不審なアクセスが殺到 し、多いときでアクセスのおよそ半数を占める異常事態となったことが17日、分かった。原因は、中国のネット検索サービス会社によるウェブサイトのコピー 収集活動とみられる。ただ、1秒間に百数十回という猛烈なアクセスは、マナー違反を通り越し、サイバーテロに匹敵する行為。中国ネット界の非常識さは、日 本のネット界の脅威となっている。
ヤフー、グーグルなどネット検索各社は、検索を円滑に行う材料集めのため、専用ソフトウェアでさまざま なサイトを巡回してコピーを自動収集している。その際、サイト管理者が定めるアクセス制限を守ることがネット界の紳士協定。イザ!ではアクセスを10秒に 1回以下と要請している。
しかし今回、中国の携帯電話会社のIPアドレス(ネット上の住所)からのアクセスは、1日を通して毎秒平均70回にのぼることも。産経側では予防措置を講じたが、17日現在もアクセスは続いている。
中国の検索会社によるアクセス集中は数年前から問題化していた。中国検索市場首位の百度(バイドゥ)は、不作法なアクセス活動に日本から苦情やアクセス禁 止措置が相次いだため、昨年、アクセス頻度を引き下げた。中国の新興検索企業には先行組に追いつくため、コピー収集を急いでいる事情もあるという。
ネット界の秩序を研究し、「ネット戦争」の共著がある多摩大学の山内康英教授は、「中国のネット文化は発展途上。制限を無視するアクセスには禁止措置を講 じるしかない」としつつ、「日本のインターネット協会から中国側へ対処を申し入れ、改善された例もある」と指摘している。
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