2008-06-05

外国人労働者:実習生ら実態訴え 賃金未払い、過酷さ証言 /福岡

:::引用:::

◇国際貢献の理念とギャップ

 日本に暮らす外国人労働者から直接、労働実態などを聞く催し「かたらんね、しゃべらんね」が博多区であり、農業実習生として来日した中国人女性が長時間労働や二重派遣など、実習が精神的に苦痛だったと訴えた。

 外国人労働者と家族の人権擁護に取り組む「移住労働者と共に生きるネットワーク・九州」の主催。

 中国・山東省出身の夏暁明さん(23)=熊本県在住=は「室温が48度にもなるビニールハウスの中で一日中作業させられたり、農繁期には月1、2 回しか休日がなかった」と労働の過酷さを証言。また、農閑期は別の農家に二重派遣させられ「道具のように扱われた」と語った。夏さんは現在、未払い賃金の 支払いなどを求めて制度を支援する国際研修協力機構や受け入れ農家などを相手に提訴している。

 今回の催しは「定住化時代を迎えて」をテーマに、文化の違いによる生活の苦労話やヨーロッパで移民問題に取り組む団体も紹介。外国人研修・技能実習制度の問題点を提起し、実習生の世話係として働いた経験を持つ人も証言した。

 ネットワーク・九州は98年5月に発足し、「コムスタカ-外国人と共に生きる会」(熊本市)など、九州の12の人権団体で構成している。副代表の 中島眞一郎さん(53)は「研修制度の問題は、国際貢献という理念と実態とのギャップがあること。実際は日本側が安い労働力として利用し、それを隠してい る。多くの人にこの事実を知ってもらいたい」と話した。【幸島朋子】


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