2008-07-16

中国開発者が考える評価の基準

:::引用:::

開発者なら誰でも,周囲の高い評価を得られるように全力を尽くします。ただし,どんな行動が周囲に評価されるかは学校教育や社会風潮の影響を受けま す。評価の基準となる価値観はそれぞれの国や文化によって様々です。そのため,複数の国で共同分散開発を行うときに,相手に喜んでもらうために一生懸命に 努力したことが全く評価されなかったり,最悪の場合,期待したのと正反対の結果になってしまったりする可能性すらあります。

中国オフショア開発もその一例です。中国開発者は発注者である日本側から高く評価されるために自分の価値観に基づいて,様々なサービスを日本側に提 供します。しかし,日本側から見れば,それらのサービスは単なる無駄な機能追加であったり,“報連相”(報告,連絡,相談)意識の欠如であったりするに過 ぎないことがあります。こうした場合,自分を否定されたと勘違いした中国開発者と,望むような成果を挙げられなかったと失望した日本側との溝がますます深 くなり,結果的に中国オフショア開発が失敗に終わりかねません。

今回は,自己反省になる事例を交えながら,システム開発プロジェクトにおける中国開発者の価値観について紹介します。私が来日した当初,価値観の相 違で周囲に迷惑をかけて,何回も怒られた覚えがあります。価値観に対する中国開発者の認識を知っておくことで,彼らの努力を理解し,中国オフショアによる 無駄と品質低下を防ぎ,開発プロジェクトの成功につながることを願っています。


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