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ベトナムの経済は、 世界経済の減速にも関わらずGDP成長率6.5%を達成し、この6カ月間で徐々に回復しつつあると、統計局が発表しました。為替レートは高いままであり、 1米ドル=1万7500ドンであるが、商業銀行によると、ベトナムドンと米ドルの為替レートは、ベトナム政府銀行によって発表された銀行間相場近くまで下 落しています。以前のコラムでは、ベトナム株式市場は底値付近で投資のチャンスとお話をしました。投資タイミングとしては最高のチャンスでした。ベトナム インデックスは、6月11日の370.45ポイントの底値を付けた後、7月4日のベトナムインデックスは連日ストップ高を付け、439.68ポイントまで 上昇したのです。
ベトナム政府はインフレ抑制とマクロ経済安定のため、全ての資産を動員する下準備をしていることが予想されていま す。そのため、そこに株価上昇の兆しが見えたのかもしれません。今後、ベトナム政府は、インフレ抑制に注力し、公共支出の引き下げ、政府開発援助の支払い 促進、産業生産高の増加、輸入の削減と輸出の増加といった重要課題を考案し、金融貨幣市場の安定化やベトナム株式市場を改善等、さらに多くの努力を試みて いく予定です。
ベトナムインデックスは、このまま一本調子に上昇し続けることも考えにくいと思います。香港のH株と違い、米国のサブ プライムローン問題の影響は少ないと思いますが、20%を超えるインフレ率の抑制が非常に重要な課題と思います(中国のインフレ率は7-8%台)。今年の 秋ぐらいまで低迷した株価で推移すると思います。ベトナム株購入は、購入回数を2、3回に分けて購入することをお勧めしていますが、第2回目の時期が来て いるかもしれません。第3回目用の投資資金は、もう1回、ベトナム株が下落した時のために置いていたほうがいいと思います。
では、注 目銘柄のサイゴン証券は、どうなったでしょうか? サイゴン証券の2008年度の利益目標は2007年度(売上額1兆2440億ドン、利益9610億ド ン)を大きく下回る売上額9500億ドン、利益5500億ドンと発表されました。しかし、ベトナム最大手証券会社のサイゴン証券に対して外資系金融機関の 期待度はかなり大きいのです。その証拠として、AZN(オーストラリア・ニュージーランド銀行)は、5月の190万株買い増しに続き、サイゴン証券の株式 340万株を買い増しし、保有率を13.89%にする登録を行いました。さらに6月下旬、683万株を買い増しし、保有率を18.89%に拡大した。大和 証券もサイゴン証券の買い増しをしました。
短期的には中国株同様、ベトナム株投資も利益を上げることは難しいが、3-5年間の長期保 有で投資するなら、倒産リスクが非常に低く、ベトナム株式市場が復活した時にはサイゴン証券の株価はベトナムインデックス以上の運用利回りを出すことが出 来ると思います。ベトナム株は、PER(株価収益率)10倍以下の他の有望な銘柄もたくさんあります。ここは、じっくりとベトナム株の研究をし、ベトナム の高度経済成長に便乗して資産を増やすチャンスだと思います。最後に投資の心構えとして、三つの「あ」があります。「焦らず、慌てず、諦めず」ベトナム株 に投資をしましょう。注意点として、ここ最近の株価上昇は、売りがほとんどなく、少ない出来高でストップ高が続いています。香港のH株と違い、ベトナム株 式市場は時価総額が小さいため、優良銘柄を買いたい時に買うことができて、売りたい時に売ることができるという市場ではありません。(執筆者:三木健博)
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