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中国「外貨準備高」の膨張が止まらない。ブルームバーグが伝えたところによると、中国人民銀行(中央銀行)が14日発表した6月末段階の外貨準備高は1 兆8088億ドル(約192兆円)と、前年同期比35・73%も増加した。人民元の先高を見越した海外からの短期的投機資金「ホットマネー(中国語で熱 銭)」の流入が背景にあるとして、中国の金融当局は今後、外貨管理を強化する方針だ。(河崎真澄)
■1日あたり17億ドル
中国の外貨準備高は昨年末より2806億ドル増えている。3月末からの増加額は1539億ドルと四半期で過去最高の膨張ペース。
この3カ月では1日あたり17億ドル以上の外貨を稼ぎだした計算になる。5月末に比べると6月末は119億ドル増に止まり、伸びはやや鈍化。6月の貿易黒字は213億5000万ドル。外貨準備の伸びはこれを下回ったものの、膨張傾向に歯止めはかかっていない。
中国の外貨準備は2006年2月に日本を抜いて世界最大となり、首位の記録を更新している。2位の日本は5月末で9969億ドルと中国の半分近い水準。
人民元は05年7月に約2%切り上げて、人民銀行が相場を管理する「管理フロート(変動相場)制」に移行した。切り上げ後の上昇率も約16%に達した。 今年は通年で10%を超える見通しとなっており、対ドルで元資産の“高利回り”が見込めるとして「ホットマネー」が大量流入。このほかにも人民銀行が外為 相場で実施する「ドル買元売り介入」が外貨準備高を押し上げる要因となっている。
金融当局は外貨管理徹底で短期的な投機資金を阻止する構えをみせている。
■金融引き締め策も
一方、17日に国家統計局が発表する予定の中国の4~6月期の国内総生産(GDP)に関し、ブルームバーグは14日、前年同期比で10・3%の成長と 1~3月期の同10・6%より0・3ポイント程度、スローダウンするとの見通しを伝えた。エコノミスト18人への聞き取り調査の平均値だという。
景気過熱への警戒から胡錦濤政権は昨年、引き締め策にカジを切り、温家宝首相は今年の目標値を「8%前後」と表明。“ソフトランディング(軟着陸)”を めざしているほか、5月に発生した四川大地震のマイナス影響も加味した。今年通年では、5年ぶりに10%を下回る可能性もある。
中国の実質GDP成長率は04年から07年まで4年連続で通年2ケタ増が続いており、06年は11・6%、07年は11・9%となった。
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2008-07-15
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