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成長真っ盛りの若い国、ベトナム。今、大変な試練に直面している。
超インフレ状態が進行しているうえ(5月の消費者物価が前年同月比25%増)、貿易赤字も年初5カ月間で昨年の通期実績を既に上回り始めている。格付け 機関フイッチがついに「弱含み」の見通しを発表。対米ドル為替レートも少しぶれ始めている状況だ(通貨ドン安の方向へ)。株価は本日も下落し、17営業日 続落中である。
こういう時は、中央銀行が決まって静かに市場介入し、「大きな変動は起きない」などの口先介入で市場を安堵させようと するものだが、成果はどうだろうか。これまでも当局と市場の対話の過程の中で、当局が発言すればするほど、市場は全く逆の方向に出るパターンが多かった。 状況は決して楽観視できないレベルまで来ていると思う。
約10年前のタイを彷彿させる状況だ。97年7月2日、タイ中央銀行は市場と の応戦の最中、タイバーツを約2割切り下げた。巨額は経常赤字にもかかわらず、通貨を高目に放置したことが災いを招いた。海外から資金流入が続き、国内の 成長の資金源に充てられたわけで、投資家の反感を買い、空売りを仕掛けられた。
現在のベトナムも海外からの資金流入が激しい。当時も一連の動きの過程で、タイの外貨準備高が200億ドル台まで水準を大幅減少を強いられただけに、現在のベトナムの水準が120億ドル弱(06年末)しかない、という状況が非常に気になるところである。
早くこの試練を乗り越えてほしいところである。
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