2008-06-05

【中国ビジネスこぼれ話】(5)ビジネスと酒に南北の差

:::引用:::
DTSは、上海現地法人で中国ビジネスを展開する一方、大連に駐在員事務所を置いて本社のオフショア支援や、中国IT(情報技術)関連の情報収集など、精力的に活動している。私はこの2カ所を拠点として中国各地を飛び回り、地域ごとに異なる文化に翻弄(ほんろう)されながらも、何とか無難に過ごしてきた。

 頻繁に往復するのは上海-大連間。飛行機で2時間の距離だが、これは札幌-大阪間とほぼ同じ。これだけ離れていると、ビジネスとそれに付随する習慣が異なる。仕事を円滑に運ぶためには古今東西、酒という潤滑油が必要不可欠だが、この酒の飲み方、酒に対する考え方が南北でずいぶん違う。

 中国東北地方には白酒(バイジョウ)というアルコール度数が50を超える酒がある。北の人たちは乾杯で一気に飲み干すのだが、この乾杯を何度も繰り返すので、相当な酒豪も酔いつぶれる。日本で酔いつぶれれば恥ずべき行為だが、ここでは逆。よくそこまで飲んだと感心され、好感をもたれる。

 以前、本社から出張で大連へきた某部長がIT業界の宴会で求められるままに乾杯を繰り返し倒れた。介抱が大変だったが、おかげで大連の業界ではDTSの知名度が浸透し助かったことがある。ところが上海では、こんな無理な飲み方はしなくてもよい。無理して飲んでも評価はされない。

 合理的で商売に如才ない南の上海。昔かたぎで実直な大連。ビジネスと酒の飲み方は異なるが、風習さえ理解すれば問題ない。ただ、せっかく中国でビジネスをするのであれば、一度は酔いつぶれることをお勧めする。
●●コメント●●

0 件のコメント: