人材派遣大手「グッドウィル」(GW、東京)の二重派遣事件で、警視庁保安課に逮捕されたGWの企画管理部事業戦略課 長、上村泰輔容疑者(37)らが「本社からのノルマが厳しく、二重派遣と分かっていたが(東和リースからの派遣の依頼を)断れなかった」などと供述してい ることが6日、分かった。また平均して毎日10人以上が二重派遣されおり、悪質な派遣が常態化していた実態も明らかになった。
同課は、GWの神野彰史前社長らからも任意で事情聴取するなど、GW経営陣の関与についても調べている。
逮捕された上村容疑者らは調べに「支店間で(売り上げを)競わされていた」などと、本社からの月々のノルマの厳しさを口にしているという。
東和リースは平成14年にGWが買収した人材派遣会社「ラインナップ」の顧客で、買収後も派遣先として引き継がれた。調べによると、東和リースは平日で平 均10人程度、最大で20人ほどの派遣社員を受け入れていた。「東和は大口で支払いもよい安定顧客だった」(GW関係者)。労働者はほとんどが二重派遣さ れていたとみられている。
GWの社員にはラインナップ出身者も含まれていた。上村容疑者は厳しいノルマのほか「(東和リースとは)計10年以上のつきあいもあった。頼まれたら断れなかった」とも話しているという。
保安課は6日、職業安定法違反の疑いで、法人としてのGWと東和リースのほか、二重派遣された労働者を受け入れていた横浜市の港湾運送会社の部長(52)らを書類送検した。
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