2008-06-17

国境越えて思い伝える 留学生ら12人日本語で熱弁 川越

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日本に滞在する外国からの留学生や研修生らが日本の社会や文化などをテーマに日本語でスピーチする「第四十九回外国人による日本語弁論大会」(主 催・財団法人国際教育振興会、国際交流基金、川越市、後援・外務省、文化庁、埼玉県、NHK、埼玉新聞社など)が十四日、川越市郭町の川越市民会館で開か れた。高円宮久子妃殿下が臨席する中、市民や関係者ら約四百三十人が参加。予選を通過した十二カ国計十二人の留学生らが日本に対する熱弁をふるった。

  大会は多くの外国人が日本語を話すことで日本人や日本に対する理解を深め、日本との友好親善や相互理解に寄与していくことを目的に一九六〇年から毎年開催 されている。九七年までは都内で開かれたが、その後福岡市をはじめ大阪市や札幌市、高知市など地方で開催。埼玉県内で開かれたのは今年が初めて。

 今回は全国から二十九カ国計百人の留学生らが応募。先月、都内で実施した予選で本選への出場者が選出された。

  この日、神戸大学の大学院で学んでいる韓国人のキム・ジェヒョンさんは「国境を越えた兄弟」を題目に、日本の友人や家庭に接したり、日本人に韓国語を教え たりしたことで、「韓国の良いところを日本に紹介し、日本の良いところを韓国に伝える」という夢を持ち、希望を失わないことの大切さを知ったとスピーチし た。

 また、四日市大学生のバングラデシュ人、ホック・エムディ・モビヌルさんは「忘れていませんか『思いやりの心』を」をテーマに、演壇に立ち、祖国と比べ れば経済的に日本はユートピアだが、自殺や殺人、強盗などの事件の多さに触れ、「祖国は貧しいが他人を思いやって生きています。日本人も思いやりのある心 を取り戻してほしい」などと熱く語った。

 十二人の弁論終了後、川越市のサークル「石田囃子連」(井上吉一会長)の川越まつり囃子、同市の星野高校筝曲部(海沼美香部長)の演奏が披露された。

 この日の審査結果は次の通り(敬称略)。

 外務大臣賞、会場審査員賞=サミーラ・グナワラデナ(スリランカ・海士町観光協会研修生)、演題「若者・馬鹿者・よそ者」▽文部科学大臣奨励賞=フェレ シテ・ナジミ(イラン・大東文化大学院生)、同「あなたは『大変』ですか」▽主催団体特別賞=コウ・ケイシ(台湾・琉球大学生)、同「正直、私の日本語は 上手ですか」。


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