2008-04-07

外国人実習生を酷使 造船関連3割で疑い

:::引用:::

県内の造船関連会社のうち、中国やベトナムなどから外国人技能実習生■を受け入れている事業所の約3割が、実習生に長時間の時間外労働や、最低賃 金を下回る時給を強いている可能性があることが、広島労働局(落合淳一局長)の調査で分かった。造船業界の人手不足を背景に、実習生は労働者の約1割を占 めるまでに増えており、同局は「外国人が労働条件で不当な扱いを受けないようにしたい」として指導・監督を強める。

 調査は、同局と広島入国管理局が1月、造船関連会社を対象に尾道市と呉市で開いた、外国人労働者の雇用適正化セミナーの参加企業にアンケート形式で実施。県内の造船関連会社244事業所のうち217事業所が参加し、このうち184事業所から回答があった。

 その結果、162事業所が実習生を受け入れており、回答した造船関連の全労働者の約1割にあたる725人(1事業所平均4・5人)を占めていることが分かった。

 また、実習生の最も長い残業時間を尋ねたところ、健康障害の危険性が高いとされる月80時間を「超える」と答えた事業所が約2割あり、「100時間以上」も約1割に達していた。

 また、造船関連の製造現場で働く労働者の最低賃金(時給798円)を下回る実習生がいた事業所は、全体の約3割に上っていた。

 落合局長は「月100時間の残業はむちゃくちゃ。生産効率も下がるし、安全や健康面でも問題が出る。劣悪な環境で働かせていたら、国際問題にもなりかねない」と懸念している。

■外国人技能実習生 技能や知識を習得するため日本で働く外国人労働者。1年間の研修を終えた後、実習生として2年間、農業や漁業、縫製、建設などの指定職種で働く。その間は労働者として扱われる。発展途上国などの産業振興の担い手となる人材育成のため、青年労働者を受け入れる国際協力活動の一つ。

●●コメント●●

0 件のコメント: