2008-04-22

台湾 日本語自在「じいちゃんガイド」

:::引用:::

 台湾には、日本語が達者なお年寄りが多い。戦前、日本が植民統治していたためで、日本人を相手に通訳や観光ガイドとして活躍する人もいる。台北の旅行社に所属するガイド歴42年のベテラン、呂芳儀さん(76)もその一人だ。

 呂さんは今も、3泊4日台湾周遊ツアーなどを担当、月の半分近くは仕事をしている。「日本人は時間を守り、チームワークがいい」と言うが、ガイド の朝は客より早い。客が迷子にならないよう目配りし、スケジュールを確認しながら移動、バスの中ではマイクを手に立ちっぱなしの体力仕事だ。

 「よく体を動かすこと、敵をつくらないこと。酒もたばこもやらない。これが元気の秘訣(ひけつ)でしょうか」。登山、海外旅行、水泳、ゴルフ、盆栽いじり、マージャンと、趣味は幅広い。

 小学生時代は日本人と机を並べ、ケンカもしただけに日本語は流暢(りゅうちょう)だ。日本人の考え方を理解しているため、客へのきめ細かな配慮が評判だ。昨年春、台湾交通部観光局から優良ガイドとして表彰された。日本からお礼の手紙を受け取るのが仕事の張り合いだ。

 「台湾は名所旧跡は多くない。安心して旅ができ、親切な人が多い。そんな好印象を持って帰ってもらえればうれしい」と話す。

 台湾観光ガイド協会によると、日本語ガイド1975人のうち70歳以上が833人。自分を「じいちゃんガイド」と呼ぶ呂さんのような人が、日本人の台湾ファンを増やしている。

 好奇心旺盛で、最近はメールも始めたという。常に新しい情報を集めようという気持ちが若々しさを保つ理由のようだ。(台北 石井利尚、写真も)


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