2008-04-22

ドバイを席巻する外国人労働者、UAE政府が危機感

:::引用:::
【4月22日 AFP】建設ラッシュのドバイ(Dubai) では、海外の投資熱に加えてアジア人労働者が大量に流入しており、元々この国に住むドバイ人の間で「自分たちがマイノリティ(少数派)になる」との懸念が 広がっている。警察長官が前週「このままではドバイ首長国は崩壊する」と発言したことで、そうした懸念が一層高まっている。

 ドバイ首長国は、アラブ首長国連邦(UAE)を構成する7つの首長国の1つ。連邦評議会(Federal National CouncilFNC)の2006年末の調査では、ドバイに住むドバイ人の人口がUAEの全人口560万人中、15.4%にまで激減した。同様の人口の偏りは、外国からの安い労働力に頼るカタールとクウェートでも問題となっている。

 UAEのハリファ・ビン・ザイド・ナハヤン(Khalifa bin Zayed al-Nahayan) 大統領はこうした問題を念頭に、2008年を「ナショナル・アイデンティティ・イヤー(national identity year)」に定めた。Dhahi Khalfan Tamim警察長官は15日の会議で、そうした措置を一応は評価しながらも、「湾岸諸国連合を作り、各国共通の市民権を与える」「外国人居住者の数を制限 する」「外国人による財産の所有を制限する」などの施策を提案。ドバイ人に対し「もっと多くの子どもを産むこと」も奨励した。

■アジア人労働者に対して分かれる意見

 長官は、外国人労働者による最近の暴動で破壊された車や店、アジア人住民で溢れる道路のビデオを放映。また「労働者が劣悪な環境を強いられている」と訴える米国の人権団体の主張も紹介した。

 一方で、アブドラ・ビン・ザイド・ナハヤン(Abdullah bin Zayed al-Nahayan)外相は「UAEは寛容でオープンな国」で、外国人を閉め出すべきではないと主張している。

 Ahmad al-Tayer元教育相は、外国人の大量流入による「アラビア語の使用の減少」の問題も挙げた。
 
 FNCの調査では、UAEの全労働者の約75%はインド亜大陸と東南アジアからの出身者。外国人労働者の中ではインド人が42.5%を占める。外国人労働者の職種は、低賃金の建設作業員から専門職まで多岐にわたる。
●●コメント●●

0 件のコメント: