2008-04-10

豪首相、北京大学で中国語のスピーチを披露

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【4月9日 AFP】オーストラリアのケビン・ラッド(Kevin Rudd)首相は9日、中国の北京大学(Beijing University)で講演し、チベット(Tibet)自治区での人権侵害や真の友好関係について語り、学生らに好評を博した。

  大学で中国語、中国史、中国文学を専攻し、1980年代には外交官として北京に駐在したラッド首相。外国の首脳としては前例のない、流ちょうな中国語のスピーチで学生を驚かせ、中国の歴史や文化について冗談を言い、会場を沸かせた。

 ラッド首相は「チベットでの重大な人権問題」にも言及。首相を招いた温家宝(Wen Jiabao)首相や胡錦涛(Hu Jintao) 国家主席の怒りを招きかねないこの発言にも、学生たちは動揺を見せず、むしろ大多数がチベット暴動の解決には平和的な対処と対話が最善だというラッド首相 の見解に同意を示した。チベット問題をめぐってはおよそ1か月近くにわたり中国共産党指導部に世界の注目が集まっている。

 環境科学を学ぶ大学院生は首相の演説の後、「彼の意見に賛成だ。チベット問題は武力ではなく対話を通じて解決しなければならない。これが正しい答えだ」と話した。

 演説では数々の微妙な問題に触れたラッド首相だが、中国の伝統にのっとった「慎み深くも困難な助言を行う」友人になりたいとの意向を示し、称賛を得た。

 法学部の1年生は「首相の中国語はとても素晴らしかった」とし「中国の歴史と文化をよく理解している」と述べた。

 また、書道が非常に苦手であることと、初期の中国語の授業では毛沢東思想の「階級闘争」を学んだことを明かし、会場の笑いを誘った。(c)AFP

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