2009-03-02

中曽根外相:衛星も安保理決議違反 中国側に対北朝鮮の立場伝達

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【北京・浦松丈二】中曽根弘文外相は1日、北京で温家宝首相、戴秉国国務委員と相次いで個別に会談した。会談後、中曽根外相は記者団に「人工衛星だと北朝鮮が説明しても、発射されたら、明らかに国連安保理決議違反だ」と述べ、この立場を中国側に伝達したことを明らかにした。

 北朝鮮は、通信衛星を運搬ロケットで打ち上げるため準備をしていると公表し、ミサイル計画ではないとの立場だ。しかし、北朝鮮の核実験を受けた国連安保理決議1718は、核実験や弾道ミサイル発射のほか「弾道ミサイル計画に関連するすべての活動」の停止を求めている。

 運搬ロケットには長距離弾道ミサイル「テポドン2号」が使用される見通しで、日本政府は「二つは同じ技術・構造であり、安保理決議の『ミサイル計画に関連する活動』にあたる」(同行筋)と判断した。

 米国と韓国も、人工衛星打ち上げもミサイル計画に関連があり決議違反との見解を示しており、日米韓の足並みがそろったことになる。

 中国の温首相は中曽根外相との会談で、北朝鮮に自制を求める点では一致したものの、北朝鮮が人工衛星を発射したと発表した場合でも安保理決議違反となるとの日米韓の立場には、賛同しなかった模様だ。
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