2009-03-04

旧グッドウィル、製造業派遣撤退 技術者派遣4千人削減

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人材派遣大手のラディアホールディングス(旧グッドウィル・グループ)は2日、製造業派遣事業から完全撤退すると発表した。また、4月15日付で技術者派遣部門の正社員の25%にあたる4千人を削減する。製造業派遣からの撤退や技術者派遣の大規模なリストラが明らかになったのは、大手では初めて。

 事務系派遣を減らす動きも広がっており、急成長を続けてきた派遣業界も急速に業務の縮小を迫られている。

 同社は製造業への「登録型派遣」を手がける子会社を6月までに売却する。同社の技術者派遣は全員が「常用型派遣」の正社員で、3月末に契約更新する例が多いが、今年は更新時期を待たずに解約されるケースが増えている。管理部門500人も減らし、グループ全体の15%にあたる4500人を削減する。

 同社は違法派遣が相次いで発覚し、08年7月に主力だった日雇い派遣事業の廃業に追い込まれた。製造業派遣も縮小し、正社員の技術者をメーカーに派遣する技術者派遣への特化を進めてきた。だが、需要の急減で中核事業も大幅削減に追い込まれた。

 派遣先の減産に加え、「派遣切り」をきっかけとする派遣制度への批判や製造業派遣禁止を含む労働者派遣法改正の議論も影を落とす。

 製造業派遣最大手の日研総業は、自動車や電機などの工場で働く1月の派遣社員が前年同月比4割減。正社員対象の希望退職制度を新設した。

 製造業派遣が3割を占めるスタッフサービス・ホールディングスの本原仁志社長は「派遣切りなどと強く批判されたため、禁止されなくても、製造業派遣の大規模な活用は期待できない」とみる。

 製造業への派遣・請負会社で作る業界団体は、3月末までに40万人が失職すると試算している。(小室浩幸)

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 〈常用型派遣と登録型派遣〉 「常用型」は派遣会社が正社員などとして長期に雇用する。技術者に多く、派遣先がないときも給与を保証する。「登録型」は仕事がある期間だけ数カ月単位で派遣会社と契約を結ぶ。事務系や製造業の生産現場で多く、仕事がある時だけ給与を支払う。
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