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一向にやむ気配のない不況の嵐。大阪のデータ入力サービス会社が、松山の事業所への採用予定者の内定を取り消すなど県内にも大きな影を落としている▲
米国発の世界同時不況は、図らずも日本経済が非正規労働者の犠牲の上に成りたっている現実をあぶり出した。その中には、約二十万人ともいわれる外国人研修・実習生という名の外国人労働者がいることも忘れてはならない▲
賃金未払いなどのトラブルが続発している。先日も神戸の縫製会社で働く中国人が最低賃金の半分以下で長時間の残業を強いられた、と記者会見で訴えた。外国人が、労働構造の最底辺で日本経済を支えているのが現実だ▲
外国人研修・技能実習制度は、国際協力の一環で発展途上国への技術移転が目的だ。しかし実際は安い労働力として受け入れてきた。神戸の会社も謝罪の上で「最低賃金以上支払うと、会社が立ちゆかない」と話している▲
世界的な競争の中で多くの企業はコスト削減に追われる。中小企業はなおさらだ。理想と現実のはざまで制度が揺らぐ中、愛南町ではインドネシアの二人がカツオの一本釣りに挑んでいる。県内での漁業研修生は初めてだ▲
彼らは「戻っても漁業を続けたい」と話している。関係者は厳しくも温かく指導してくれるだろう。ぜひ故国で一本釣りを根付かせてもらいたい。それが制度の趣旨なのだから。
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2009-03-09
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