2008年上半期(1~6月)に観光で県内を訪れた外国人旅行者は3万5119人(07年上半期比25・5%増)で、過去最多を更新したことが県の調査でわかった。県は、台湾でのPRなどが効果を上げたとみて、さらに観光アピールに努める考えだ。
観光施設11か所と宿泊施設81か所を対象としたアンケートの結果をまとめた。国・地域別では、台湾が1万8935人(同24・5%増)と最多で、6573人(同6・1%減)の韓国、5543人(同124・9%増)の香港が続いた。
台湾の伸びは、県が台湾の旅行雑誌社と今年4月に契約を結び、本格的に旅行ニーズについて情報収集し、誘客に乗り出したことが大きい。台湾でも人 気のドラマ「おしん」で主役を務めた女優小林綾子さんと、斎藤知事が現地に出向き、山形の観光や食をトップセールスしたことも功を奏したようだ。物語の舞 台となった最上川の舟下りなどが人気を集め、県観光振興課は「『おしん効果』が大きかった」と分析する。
香港からの観光客は、香港―仙台線の定期便が昨年10月下旬~今年3月下旬に復活したことを受け、倍増した。週3往復の同線定期便は4年ぶりに運 航。これに合わせ、近隣各県や旅行業界など官民で作る東北観光推進機構が働きかけ、東北をPRする旅行番組が香港で放映された。この結果、山形へのツアー も人気が上昇したようだ。
一方、山形へのスキー客が多い韓国は、3月以降、円高・ウォン安が進み、燃油特別付加運賃(サーチャージ)の負担増となったことなどが影響し、減少したとみられる。
外国人旅行者の増加について、斎藤知事は「諸情勢から楽観視はできない。今後も効果的なPRに努めたい」と話している。
(2008年10月19日 読売新聞)
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