世界的な景気の減速や急激な円高の影響で、夏以降、日本を訪れる外国人数が急減している。九月の訪日外国人数は前年同月比6・9%減の六十四万一千人。韓国などの落ち込みが激しく、観光庁は十月以降も減少が続くとみている。
政府観光局によると、前年同月比の下落率が5%を超すのは、新型肺炎の影響で20・1%下落した二〇〇三年六月以来。
今年は八月に前年同月比2%減と減少に転じ、九月に減少幅は拡大した。
国・地域別では、韓国が同20・8%減の十五万九千人と最大の下落率を記録。次いで台湾が同13・3%減の十万二千人。英国(12%減)や米国(11・3%減)の落ち込みも目立つ。
韓国ではウォンが年初から三割以上も下落し、海外旅行の意欲は落ち込んだ。韓国と台湾は海外からの旅客のほぼ半分を占め、道内では六割に達する最大の「お得意様」だ。
訪日外国人数は〇三年以来、右肩上がりで推移。昨年は八百三十四万人と過去最高に達したが、旅行業界には「今年で頭打ち」との見方もある。
世界経済の先行きに悲観的な見方が広がっているだけに、「一〇年までに訪日外国人数一千万人」との政府目標について、観光庁内にも「達成は微妙」との声が出始めた。
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