介護・医療業界に特化して人材紹介事業などを手掛けるエス・エム・エス(東京都港区)が2008年3月13日、東証マザーズに上場した。03年の会社設立からわずか5年でのスピード上場だ。2007年3月期の売上高は15億4595万円、経常利益は2億6907万円。
売り上げの約半分を稼ぐ人材紹介事業は、インターネット上で募集した転職希望者の中から求人情報に合う人材を同社スタッフが選別し、介護事業者や病院に紹介する。採用が決まると、年俸の約20%を成功報酬として受け取る。
ケアマネジャー(介護支援専門員)の人材紹介情報を掲載するサイト「ケア人材バンク」のほか、看護師向けの「ナース人材バンク」、医師向けの「ドクターキャリアエージェント」、薬剤師向けの「ファーマ人材バンク」と、職種ごとにサイトを細分化しているのが特徴だ。
これらとは別に、転職希望者や新卒学生向けの求人広告を扱うサイトや、資格情報を提供するサイトも運営しており、介護・医療分野の転職・就職希望者 を囲い込んでいる。「IT業界をはじめ、企業のホワイトカラーや対象にした人材ビジネスは活発だが、介護・医療業界に特化する企業はほとんどなかったた め、一気にシェアを奪えた」と、諸藤周平社長は勝因を語る。
諸藤社長は現在30歳。電子部品メーカーなどに勤めた後、25歳で会社を興した。「高齢社会に求められる情報インフラを作る」という企業理念を掲げ、介護と医療、アクティブシニア(活動的な高齢者)の3分野での事業展開を急いでいる。
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